今年の6月から「語彙・読解力検定」というのが始まるそうです。
26日14時からのスタート記念イベントに参加してきました。
上橋菜穂子さんの講演、検定の概要解説、検定問題チャレンジという三本立て。
講演を聞くまで、上橋さんのことも著作も存じ上げなかったのですがお話はとても面白かったです。
「世界を生みだす『ことば』の力」
というタイトルでした。聴きながら走り書きしたメモ…
・人間は言葉を持って生まれてきたわけではない
・物に「名前」をつけることで認識する
・言葉には関連した「イメージ」が付随する
→「夕暮れ時のすすきの野原」「大福」などは外国の人に説明するのが難しい
・文化や習慣で言葉の範囲が変わる
→日本では「色」「雨」に関する表現が多い。アフリカでは「牛」など
・言葉は同じ世界に生きる力、世界を広げ深める力になる
色のお話で「縹色」「利休鼠」という色の名前が出てきました。去年、色彩検定を受けるときに慣用色名、伝統色名の勉強もした僕は「あ~、あの色ね」と思います。知識がないとどんな色かわからないわけです。使える、理解できる言葉を増やすことは世界を広げることにつながるんですね。
検定については
・学力低下、活字離れはコミュニケーション能力の低下につながっている
・思考力、表現力、さらには生きる力につながる『ことば』の検定
・違う世代、違う人とのコミュニケーションのための「正しいことば」の検定
というメモが残っています。
ネット上の文字だけのやりとりは簡単で、気楽だと考える人も多いでしょう。ただ、言葉の意味をきちんととらえないと誤解やすれ違いを招きやすいですよね。表情や声の調子といった情報がない分、言葉に頼る部分が大きいので伝える側も受け取る側もわきまえていなくてはならないということです。
脊髄反射のような対応ではなくて熟慮が必要ですね。
みんなが少し心がけるだけでブログの炎上とかトラブルは減っていくのではないかな。